2005年 日本穀物科学研究会
第122回例会
2005年5月13日(金)13:30より大阪国際交流センター3階会議室にて第122回例会を開催いたしました。 |
テーマ | 『日本人好みのうどん研究の最前線』 |
||||
講演 | コムギの粒色と休眠性 岡山大學 資源生物科学研究所 野田和彦 氏 |
||||
コムギの収穫期に降雨が多い地域ー日本やイギリスー或いは最近の気象の変化により収穫期に降雨が多くなった所では,収穫前にコムギの穂の中で種子が発芽する現象「穂発芽」がよく見られる.穂発芽は収穫量の減少だけではなく,製品である小麦粉の品質を劣化させ,小麦粉製品の麺やパンの品質を悪くする. この穂発芽を回避するための育種的研究では,現在,主に2つの研究がなされている.一つは,コムギの収穫期を降雨期より早めるために,熟期を早めるための遺伝子の研究ともう一つは種子が吸水しても発芽しないように種子の休眠性を強めるための遺伝子の研究である. |
|||||
野田和彦氏 | |||||
各種オーストラリア小麦粉の品質とわが国における消費動向 熊本製粉(株) 常務取締役 川崎貞道 氏 |
|||||
わが国の小麦の消費量は、年間約600万トンを推移しており、このうちの約20%の小麦がオーストラリアから輸入されている。オーストラリアからは、小麦として輸入されるほかに、小麦を原料とした1次加工品である小麦粉調製品が年間約1万5千トン、小麦グルテンが年間約8千トン、小麦澱粉、そして二次加工品の乾麺等、様々な形に変え輸入されている。オーストラリアのASWグレードの小麦は、他の外国産小麦と比べ澱粉の糊化粘度が高く、蛋白質の含量も10%程度で麺(うどん)に適しているため、そのほとんどが麺用として消費されている。オーストラリアの小麦を使用した麺の色調が鮮やかなクリーミーな色を呈するのもその特徴といえる。オーストラリアの各研究機関がわが国の麺の嗜好に合うように研究を重ねてきた結果とも言える。 オーストラリアの小麦研究機関ではまだ市場にあまり知られていない興味深い小麦品種の研究がなされている。通常の小麦に比べ、キサントフィルの含量が2倍ある小麦、外皮100gにアントシアニンを119mg含む紫小麦や、アミロース含量が高い小麦など特徴をもった様々な小麦の開発が進められている。また、オーストラリアでは、毎年新しい品種がリリースされており、最近公開されたEGA
Blanco、Kalka、Reess、GBA Rubyなどの品種も用途は様々であるが品質に特徴をもった品種である。 |
|||||
川崎貞道氏 | |||||
Wheat Breeding in Australia - Noodle Wheat and Other Grades - Mr.Bob Cracknell AWB services Limited |
|||||
Outline of
Presentation・ |
|||||
Mr.Cracknell | |||||
History and Development of Wheat for Udon in Western Australia Goverment of Western Australia Department of Agriculture Mr.Graham Crosbie |
|||||
Outline of
Presentation・ |
|||||
Mr.Crosbie | |||||
懇親会 |
|||||
連絡先 | 三宅製粉梶@(〒544‐0034 大阪市生野区桃谷3−2−5) 関西穀物科学研究会事務局 林 孝治(Tel 06−6731−0095、Fax 06−6731−0094 E‐mai:[email protected]) |
TOPに戻る |
HOMEに戻る |